JIRAに「残余見積もり」という考え方があります。
「あとどれくらいで課題をクローズできそうか」を見積もったものです。
実績時間を記録するたびに、あわせて入力するようになっています。
所要時間=実績時間、残り時間=残余見積もりです。
更新ペースが速すぎて用語の翻訳が崩壊寸前(涙)
Redmineには、標準でこのようなフィールドはありません。
ですが、実績時間と進捗率から、論理的に算出することはできます。
算出式:完了時の実績時間の予測
最初に、完了時の実績時間の予測を計算式で示します。
進行中のチケットの進捗率は、実績時間を完了時の実績時間の予測で割っても求めることができるので、次の式が成立します。
進捗率=実績時間/完了時の実績時間の予測×100
移項して完了時の実績時間の予測を求める式にすると、次のようになります。
完了時の実績時間の予測=実績時間/進捗率×100
算出式:残余見積もり
さらに、完了時の実績時間の予測は「実績時間+残余見積もり」なので、次の式が成立します。
完了時の実績時間の予測=実績時間+残余見積もり
移項して残余見積もりを求める式にすると、次のようになります。
残余見積もり=完了時の実績時間の予測-実績時間
算出式の使用例
現時点で、実績30時間で進捗率が20%のチケットがあったとします。
完了時の実績時間の予測
完了時の実績時間の予測=実績時間/進捗率×100 から、
完了時の実績時間の予測=30時間/20%×100
完了時の実績時間の予測=150時間
となります。
予測される超過工数
また、予定工数が100時間の場合、
超過工数の予測=完了時の実績時間の予測-予定工数 から
超過工数の予測=150時間-100時間
超過工数の予測=50時間
となります。
※ 遅れではなく超過工数の予測です。
残余見積もり
残余見積もり=完了時の実績時間の予測-実績時間 から、
残余見積もり=150時間-30時間
残余見積もり=120時間
となります。
おわりに
進捗率が10%刻みのため、精度が荒くなってしまう点が課題です。
5%刻にする方法を紹介しているサイトがあるので、カスタマイズできそうです。
また、カスタムフィールドに計算式を設定できるプラグインもあるので、Excelなど外部で計算せずに、一覧表示で予定工数との比較などもできそうです。
因みに、担当者の「これから本気出そうと思ったのに!」は勘案されません。(笑)
”良くも悪くも、これまでのペースでこの先も進む”ことを想定しています。
※経験上、得てしてそうしたものです。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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